水平線の向こうに10

回想の続き

レセプションの日、俊は準備の為朝早くに出て行き、平日だったのでマリはお兄ちゃんとアツシが帰ってくるのを待って、4人で電車に乗って現場に向かった。

俺たちが行って迷惑じゃないの⁉️        お兄ちゃんが聞くと          さあ?来いって言うんだから、キット大丈夫ダヨ。   とマリが答えた。                 マリは心の中で              店長と会うの気まずいけど、又、何か貰えるかもしんないし………寿司食べて食費がウクワ……………へへへへ             と呟いた。

立派な高級回る寿司店に着くと沢山の人でごった返していた。俊を探そうにも、皆目見当もつかない。興奮した妹が握っていたアツシの手を振りほどいて走って行ってしまい、アツシはアワテテ追いかけた。会場をチョコマカ動くアツシを見て隆一は             ジョンのヤツなにやってんだ。全く。しかも、なんで小学生みたいな服着ているんだ⁉️いつ、着替えたんだ⁉️         とハラハラしていたが、沢山の来賓と話すのが忙しく遠目で見ていると、ジョンと思っていた男の子が小さな女の子を捕まえてニコニコしながら歩いているのを見て             ジョンじゃないの⁉️イヤ、あの顔は、どう見てもジョンだ。         と見つめていると社長の隆が             隆一、どうしたんだい⁉️             と隆一が視線を向けている方を見ると                   オ⁉️ジョンか⁉️イヤ、さっきまで…………            ヘイ、グランパ‼️ ホワッツ⁉️             とジョンが背後から寿司桶を抱えて、マグロを握り締めながら声をかけた。                 隆と隆一は驚いてジョンを見つめた。あの男の子とジョンはそっくりだが、ジョンの方が少し大きい。慌てて、視線を元に戻すとジョンと同じ顔の男の子は俊と話をしている。               なぜ、あの子は昔の私と同じ顔なんだ⁉️          隆は胸騒ぎがしたが、来賓に挨拶するのに戻った。
すごい人だね〜          とマリは俊に言うと             隆一さんの最初の仕事だから盛大に人を呼んだんだよ。社長さんも年だから、次の代に譲りたいんだけど、息子さん………レストランの店長さんだった人を社長にするか隆一さんが社長になるまで違う人に任せるか決めかねてるみたいだよ。           ふ〜〜ん            と、そこに章一がやってきた。  

オー‼️マリちゃん、久しぶり‼️相変わらず綺麗だね〜〜‼️                アー店長、その節はドウモ〜〜          とマリは超適当に返事した。俊は              お世話になっております。子供達です。            こんにちわ。         とお兄ちゃんが挨拶したが、アツシは妹と寿司を食べるのに熱中しており一瞬顔をあげて章一を見て              あ、こんにちわ              とアワテテ挨拶し、すぐに寿司を食べるのに戻った。章一はアツシの顔を見て、物凄く驚いた顔になって、すかさず隆一と一緒にいるジョンを見つめた。マリもつられて視線の先を見るとインディージョーンズの丸い玉が転がってきたような顔になり

なに、なんで…………あの子、アツシと同じ顔なの⁉️他人の空似レベルじゃないじゃん…………           マリと章一が固まっているのを、マジマジと見た俊は

ジョン君は隔世遺伝で祖父の社長さんに瓜二つだそうですね。なんで、うちのアツシも同じ顔なんですかね⁉️

と、2人に低い声で聞いた。横で聞いていたお兄ちゃんは             お父さん、俺たち家に帰るよ。       と言い          さ、2人とも帰るぞ。           と寿司を食べるのに熱中してる2人の手をとって、ドンドン会場を後にした。

マリ、どういうことなんだ⁉️お金を借りた時に何かあったのか⁉️アツシは俺の子か⁉️              マリは目を見開いて

え‼️アツシはあんたの子に決まってんじゃん‼️             俺が事故った時お金を借りたって………その時、本当に何も無かったのか⁉️                  え、その………              その雰囲気に耐えられなくなったように章一は           

  一回だけよ‼️一回で300万も稼げるなんてマリちゃんえらいじゃない‼️君だって足が治って良かったでしょう⁉️誰が、何にも無いのに300万もくれるのよ‼️        と吐き捨てた。    

マリ‼️  お金は返したんじゃないのか⁉️            えっつ…………その………             お金はあげたの‼️300万‼️怒るなんてオカシイ‼️お礼でしょ………       最後まで話し終わる前に俊は章一の顔面を思いっきり殴った。章一は吹っ飛んで床に転がり、周りから悲鳴があがった。   

会場が騒然となったが俊は頭に血が上り章一の襟元を掴み持ち上げ、顔を近づけた。

オマエ‼️マリと……マリと寝たのか‼️                           ゴ、ゴメンナサイ…………    わ、ワルカッタヨ…………               アンタ‼️やめなよ‼️ゴメン‼️でも、仕方なかったんだ‼️     ダレモ、ダレモ、お金を貸してもくれなかったんだよ‼️ドウシタラヨカッタンダヨ‼️                 と、マリが大声で叫んだ。会場中の人が3人を見ていた。隆一は          あの男の子は父の子か…………しかも俊さんの奥さんと……バカすぎる………付き合いきれん………          と心の中でツブヤイタ。隆は3人の側に行き、             ここでは、もうやめなさい。さ、とりあえず事務所に行きなさい。          と、低く威厳のある声で言うと、3人は我にかえったように 気まずそうに下を向いた。隆は3人を連れて事務所に入った。隆一はすかさずマイクをとると、               さあ、皆さん、お気になさらず我が社の寿司をお食べください‼️この後、ビンゴ大会もあります‼️                 と、爽やかに言うと安心したように、ミンナ拍手した。

      

ブロック塀壊し

水平線の向こうに    は今日はお休みです。登場人物の説明を写して見ました。 


わかりづらくてゴメンナサイマセ。

この間ブロック塀をぶち壊しました。 

 デカイハンマー便利です。

   
今日は新しく買ったチェーンソーの刃を付け替えて伐採しまくります‼️ヒヒヒ。

水平線の向こうに⑨

お父さんと若旦那が知り合いだったなんて………

アツシ君、これからの話はチョット気分が悪いかもしれないけど聞いてくれたまえ。アツシは微かに頷いた。

最初の企画だった事もあり、自分がアレもやりたいこれもやりたいと言うのを、俊さんはうまく受け止めて尚且つお客様に喜んで頂ける動線やデザインを考えてくれた。俊さんは大学は出ていなかったが、独学で学んだらしい。で、店がホトンド出来上がった時に、父がフラッと店舗を見に来たんだ。

回想

オー‼️隆一君、頑張ってるね〜〜‼️素敵な店じゃないか‼️        お父さん、来てくれたんですか‼️ありがとうございます。      イヤイヤ、立派なものだよ。あれ⁉️彼は…………田所っていう名前じゃない⁉️         よくご存知ですね⁉️      イヤ、前チョット……………       俊に近づき          君、奥様元気⁉️         あ、ハイ、マリをご存知ですか⁉️          オー‼️よく知ってるよ。11年ぐらい前にうちのイタリアンレストランで働いてた子でしょう⁉️お店はツブレッチャタけどね〜〜     アー‼️働いてました。店長さんでしたか、その節は女房がお世話になりました。       イヤイヤ、マリちゃんは美人だったよね〜〜スタイル抜群で、色白で髪の毛なんて栗色のサラサラの  ロングへヤーでね〜〜、顔の半分ぐらい目だったヨ〜〜         ……………イヤそんな…………       そういえば君、その頃バイクで事故って入院したよね〜         …………………ハイ………………          お店でマリちゃん泣いてたよ〜〜俊が歩けなくなったらどうしよう、お金が無くて手術出来ないって‼️マリちゃん、君の事大好きだったみたいね〜あたしのツレはブラッドピットソックリってよく言ってたよ〜〜イツモ、みんなに写真を見せてたね〜〜君の。マア、ジツブツは…写真よりイイよ〜〜本当にイケメンダネ〜〜。       と言って章一は後ろを向いて歩き始めたがクルッと俊の方を向き      

ソウソウ君の手術費、僕が用立ててあげたんだよ。足が治って良かったね。ホーホホホ。    

  と言いながら章一はお店を出て車で去った。俊が顔面蒼白で立ちすくんでいると、隆一が       俊さん、父が失礼して申し訳ありません。    と何度も頭を下げた。俊は我にかえると、     イヤ、隆一さんが頭下げないで下さい………今日は、もう失礼します。     とお辞儀して現場を後にした。

俊はスグに家に帰ると、極力平静を装いながら            マリ、今日さ、隆一さんのお父さんが来てさ 。          へー       それが…………マリが前働いてたイタリアンレストランのオーナーだったんだ。       マリは料理の手を止めた。       …… マリさ、………オーナーからお金借りたの?……………       沈黙が流れた。

           うん、借りたよ‼️でも、返したよ〜〜保険の申請がおりたからさー                 あの時は俊君、マジヤバかったよ〜〜パネエってカンジ‼️           とサラダとから揚げを両手に持って笑顔で言った。          ……そうか…………マリ、苦労かけてゴメンな。ゴハン食べよう。オーイ‼️みんなゴハンだぞ〜            オー‼️お父さんがいる。わーい。  子供達がくる。末っ子の女の子がお父さんのアグラの中に座り          ワタチ、ここでたべりゅー。        と言ったのでみんな笑い、楽しく夕食を食べた。

俊はそれ以上マリに聞く気は無かった。あの事故は本当に大変な出来事で、当時お兄ちゃんはまだ2歳。内装業を起こしたばかりなのに自分の趣味でハーレーダビッドソンに乗って幅寄せされ転倒し大怪我をしたのだ。家にも実家にもお金が無いのはわかっていた。           返したってんだから、マアイイヤ…………

次の日、現場に行くと隆一が近づいて来て        俊さん、昨日は大変失礼しました。今日も、弟と社長が見に来るんです。         あ、もうホトンドの作業が終了してるんで大丈夫ですよ〜‼️             と言い、残りの作業を職人さんに指示しテキパキとこなした。3時半頃       オー‼️ファンタスティック‼️        と大声をあげながらジョンと社長がニコニコしながら現場に入ってきた。   ジョンはアチコチ見て        オー‼️クール‼️           を連発してた。俊は社長の隆に          お世話になります‼️        といって名刺を差し出し、隆も            こちらこそ、孫がお世話になります。         と言って名刺を差し出した。隆一も加わり歓談しているとジョンが会話に割り込んできた。             こんなクールなお店、ニューヨークでもナカナカナイヨ〜〜‼️                    真正面にきたジョンの顔を見て俊は、心の底から驚いた。

アツシ⁉️イヤ、そんな筈はない。小学校に行くのを見た。なんで、同じ顔なんだ⁉️           俊が凝視しているのを見て、隆が             この子は、私の若い頃と同じ顔なんですよ。なんでも隔世遺伝ってやつらしいですな。        と言いながらジョンの肩をハグした。                …………そうですか………………       隆一が       ここが完成したらレセプションを行うので父と弟、社長が出席します。             と言うと俊はハッと気がついたように              自分も家族を連れて参加して良いですか?                  と聞くと                 もちろん、どうぞご家族でご参加下さい。          と隆一は笑顔で答えた。俊は笑顔で挨拶し作業に戻った。

水平線の向こうに⑧

会長の父、つまり曾祖父は材木屋だったが会長の代で建築業を起こし高度経済成長期にかけて成長していったんだ。途中から不動産会社も経営する事になりバブルの時期と重なり、かなりの業績を上げた。先見の銘がある会長はバブルがはじける前に売り買いをやめて、貸しビルの経営に切り替えた。そして、同時に飲食店の他店舗経営も始めたんだ。もっとも、飲食店は父がどうしてもやりたいと会長にねだって部門を作ったのだ。

私は今年で29歳だが、大学を卒業して3年間素性を隠し、他の会社で武者修行し我が社に戻り会長から、父の飲食店の店舗の設計、内装、企画を任された。父が考えたものは、コトゴトク成果をあがられず赤字だらけだったからだ。

ここで少し脱線して我が家について話す。     と隆一は水を飲んだ。

父は他に姉と妹が1人づついる。男が父しかいなかったためか、大変に甘やかされて育ち我儘で傲慢な人格形成に至った。さらに父は会長のような先見性、行動力、カリスマ性、など経営者にとって必要な資質は生まれつき持ち合わせていない。努力と鍛錬を幼少期から行えば、普通のビジネスパーソンぐらいにはなれたんだろうが………会長、隆がうなだれた。

それを補うためか、付き合いのある会社のお嬢様の中で抜きん出て学力、運動神経、語学力があり、弁護士の資格を有する私の母と結婚する事になったのだ。その頃は父もカナリのイケメンだったし、母もまんざらで無く最初は上手くいっていたんだが、私が産まれて2〜3年で、もう破綻寸前になってしまった。

何故かと言うと、父は大変に女グセが悪かったんだ。母は最初はよく泣いていたよ。だが、スグニ方向変換し、私をそんな人間にならないよう真剣に子育てに取り組むことにしたらしい。私は小さな頃から柔道や空手、ピアノなどを習ったよ。で、家に帰ると母が勉強を教えてくれた。母が偉かったのは、私の子育てと共に自分もスキルを磨き弁護士として自力で事務所を開いたことだ。そこで離婚したいと会長に相談した所、もう一人子供を産んでくれれば離婚しても構わないという事になり、私が12歳の時にジョンが産まれたんだ。母はジョンを妊娠するとアメリカに行きジョンをアメリカで産んだためジョンはアメリカ国籍と日本国籍を現在保有している。

母はジョンをアメリカと日本の両国で育てたかったのだそうだ。本当は私もそうしたかったらしいが、マア長男では実現不可能だろう。離婚はしたが、家にとどまり私とジョンの世話と養育、教育をそのまま続けることに合意した。もっとも、母は家にとどまったが父はそれよりずっと前にマンションを借りて家にはほとんど帰って来なかったから、離婚してもしなくても、あんまり関係ないような気もするが、そこが母の矜持なんだろう。

章一と隆は固まっていた。ジョンは     オー‼️マムズヒストリーね〜‼️       といい大爆笑していた。アツシはジョンの笑うツボが一向に理解出来なかったが、つられて笑ってしまった。隆一は話を続けた。

母も働いていたのでベビーシッターが来たがアメリカ人のお嬢様だったよ。会話が全てアメリカンイングリッシュだったためジョンは小さな頃からアメリカンイングリッシュと日本語を話すようになったのだ。今から考えるとイギリス人のお嬢様の方が良かったのではないかと思うが……私もおかげでアメリカンとの日常会話は出来るようになった。で、私が18歳になり、ジョンが就学時に母とジョンはアメリカで暮らす事になったんだ。母はアメリカの方と再婚してアメリカ在住だ。           イエース、マイクイズローヤー‼️セイムマム‼️           とジョンが叫んだ。

母の夫はマイクと言って、母と同じ弁護士なんだよ。2人で弁護士事務所を開いている。我が社はアメリカにスシを中心としたレストランを何店舗か出店しているので、法律的な事は、その事務所で対応してもらっている。

ジョンはこう見えても、カナリ知能が高く、今17歳だが大学4年生で今度大学院に行くかどうかを相談しに日本に帰ってきたんだ。自分が褒められると恥ずかしいらしくクッションで顔を隠すジョンをアツシは、面白い人だなぁ〜〜と思いながら見つめた。

さて、話を戻すが、私が会長から店舗出店を任されて最初に手掛けたのは高級な回るスシ店。その内装を武者修行で知り合った     田所   俊さんに頼んだんだ。       僕のお父さん⁉️        そう、アツシ君、君のお父さんだ。君のお父さんは、たたき上げで大変に優秀な内装業者で、勉強家なんだよ。

水平線の向こうに⑦

オイシー‼️     アツシは寿司があんまりにも美味しいので思わず声にだした。            

嬉しいね〜アツシ君、ドンドン食べたまえ。        お兄様、プリーズセイミー‼️         ジョン食べろ。         Yes‼️        オイ、ジョン、マグロばかり食べるな。       ドンウォーリー、無くなったら木崎さんが又捕まえてくるよ〜‼️            アツシ君に食べさせるんだよ。       オー‼️Yes‼️ソーリー‼️アツシ、プリーズ‼️         あ、ハイ、いただきます。

などと、会話しながら3人が食べるのを章一は複雑な表情でじっと見つめていた。         ダッドは食べ無いの⁉️       とジョンが言うと隆一が          それどころじゃないよな。     と冷たく言った。アツシはお腹がイッパイになって気分も落ち着いて3人の様子を眺めながら不思議な感じがした。…3人があんまり似ていないのだ。

親子なのに、なんで似てないんだろう⁉️ヤッパリドッキリか………

アツシ君、お風呂に入って来給え。着替えはジョンのを貸してあげなさい。     オー‼️ワンダホー‼️ヘイ‼️アツシ⁉️ウィッチヅユライク、エルビス⁉️プリンス⁉️アーンドマイコー⁉️             ジョン、シャツにジーンズかスウェット。        Yes、お兄様。ヘイ‼️アツシ‼️カムヒヤ‼️           ジョンと一緒に行って服を選びなさい。       は、ハイ。

アツシはジョンの部屋についいて行くと、心の底から驚いた。部屋がアツシの住んでいたアパートの部屋の2倍はある。    しかも、床が大理石調のタイルだ。 ヘイ‼️アツシ‼️これはどう⁉️       と聞かれ振り向くとスパイダーマンのコスチューム。         イヤアノ………      オー‼️ドンウォーリー‼️イッツジョーーーーク‼️        とジョンは大笑いした。アツシもつられて笑うと、ジョンは涙ぐみアツシをハグして          ………マイブラザー、これからはずっと一緒だよ………と日本語で言った。アツシはチョット嬉しかったが、相変わらずドッキリだと思っていた。風呂に入ると又ビックリしたTVで見た高級温泉の様なのだ。アツシは        こんなドッキリだったら一週間に一回ぐらいやって欲しいナ〜〜‼️        とルンルンしながらゆっくりつかり、ジョンの高そうな真っ白でゴールドの十字架の刺繍がしてあるスウェット上下を着た。

ありがとうございました‼️        と笑顔でリビングに行くとヒゲを生やした着物を着た年配の人がソファーに座っている。アツシを見ると立ち上がり、 オー、オオオオオオ〜〜………         と言いながら近寄り、アツシを思いっきり抱きしめた。アツシは面食らい         アノ、アノ………          と言うのが精一杯だ。しばらくすると年配の人が嗚咽しているのがわかった。嗚咽が号泣に変わると隆一もメガネをとって目頭を押さえた。ジョンも理由はわかってない様だが       オーマイゴー…………と言いながらワンワン泣いていた。章一だけが呆然と虚ろな目で前をボーっとながめていた。

しばらくして皆が落ち着くと、隆一が        アツシ君、こちらが祖父の    押田    隆だ。我が社の創始者にして会長であり筆頭株主であられる。さて、これを見給え。     と何枚か写真を差し出した。それを見てアツシは息が止まった。

一族の写真と若い頃の隆の写真。        白黒の隆の若い頃の写真は、アツシとジョンに瓜二つだ。顔立ちだけでなく髪の質感、骨格まで似てる。アワテテ一族の写真を見ると、隆一は母親らしき人によく似てるし、章一も母親に似ている感じがした。つまり、章一、隆一は母親似なのでお互い似ていなくて、ジョンは祖父にソックリの隔世遺伝なのだ。       ………どうゆうこと⁉️なんでジョンとおじいさんと僕がソックリナノ⁉️            アツシはハッとした、アツシは家の誰にも似ていないのだ。お兄ちゃんと妹はお父さんソックリ。僕はお父さんにも母親にも似ていなかった………

アツシは、震える手で写真を持ちながら、隆一に向かって        コレはドッキリじゃないんですね……………⁉️ど、……どうゆうことなんでしょうか……………        かすれた声でやっと聞いた。隆一は頷いて話始めた。

家が好きです。買っては、なおして貸す。これを繰り返すこと、15年……リフォームや家に関しての日々の雑感を書き込んでいきたいと思います!