日曜日、リツコは映画は楽しみだが、ランチはどうなるのか少し不安だった。
「スゴイ、いい物件紹介してくれるかなぁ〜〜ウーン……」さすがに先週の出来事が頭をかすめた。「まあ、女子会だから、大丈夫だろう‼️」と能天気なリツコはダンダン楽しくなってきた。
銀座の待ち合わせのレストランに11時半についた。入り口でアヤコが「嬉しいわ‼️ちゃんと来てくれたのね〜〜」とにこやかに出迎えてくれた。「会費は1万円です。」と別の女性が言った。「ナーーニーーーー‼️1万円〜〜⁉️」心の中でリツコは叫んだ。ランチで1万円とは、ケチなリツコはもうイヤになっていた。
クラブの会合がスタートした。「今日は、新しい方がお見えです。リツコさんですわ。」とアヤコがリツコを紹介した。リツコはヘラヘラ挨拶した。クラブの人は結婚式に行くかのようなドレスを着ていた。リツコは真っ白なワンピースにネイビーブルーの麻のカーディガン、髪は耳の後ろで1本しばり。耳にはラピスラズリのピアスをし、クツはターコイズのストーンが先についているミュールを履いていた。「すでに場違いでござるよ〜〜‼️」とリツコは心の中で言った。
アヤコが投資についての心構えについて、喋っている間、リツコは出された料理をひたすら食べていた。何しろ1万円だ。なので、結局は何も聞いていなかった。「それでね、リツコさん。」とアヤコはリツコに話しかけた。「私達のクラブのメンバーの方にはあるものを用意して欲しいの。」「何ですか〜〜」とリツコはパンを食べながら答えた。「玄関に飾るアメジストと自分を見つめる水晶の玉よ。」「はあ⁉️ナンジャソリャー⁉️」とリツコは心の中で思った。アヤコはさらに、「そう言われても、直ぐには用意できないでしょう?だ・か・ら・リツコさんの分用意してあげたわ。」と言っておもむろにテーブルにデカイアメジストの塊と水晶の玉をのせた。「ホエー、くれるのかなぁ~~~でも、これから映画観に行くのにじゃまだなあ〜〜」とリツコが思っていると「リツコさん、この2つで40万でいいわ。」とアヤコが下卑た笑顔で言った。さらに「もし、リツコさんがお友達を紹介してくれたら、20万差し上げますわ‼️2人紹介して頂けたら、40万はスグにもとが取れてよ‼️」
リツコは言葉を失い、手に持っていたパンをテーブルに落とした。ケチなリツコが買うわけが無い。「まずい、又ダマされた‼️クウーどうするってばよ〜〜‼️」とリツコが思った瞬間、店が騒然となった。
「タイガーマスクよ❗️」「なんだ‼️ロケか⁉️」「リアルエステート仮面って書いてあるわ‼️」「警察‼️」
ハット、リツコが見るとリアルエステート仮面が店の入り口から、まっすぐこちらに向かって歩いてくる。アヤコにタイガーマスクの顔を近ずけて「マルチはヤメロ‼️」と怒鳴った。「何‼️何なの‼️」アヤコはキレ気味にウエイターを見た。ウエイターが2人、こちらに向かって歩いてきた。リツコは「あ、あ、あ、あの‼️この人、私の父なんです‼️」「し、失礼します‼️」と叫び、バッグをつかんで店を走って出た。リアルエステート仮面も素早く店を後にした。
「君‼️ネズミ講やマルチには気をつけろ‼️」と言いリアルエステート仮面はスゴイ速さで道の角を曲がった。リツコもその角まで行ってみたが、リアルエステート仮面の姿は無かった。
「又、助けられたよ…………」リツコは呆然と立っていた。その時電話が鳴った。「リツコさん、ユウキです。大丈夫ですか?」と爽やかにユウキが言った。もう一時だった。「あー、ユウキさん、大丈夫です‼️」リツコは嬉しそうに答えた。「新宿駅で待ってます。」「わかりました。スグに行きます‼️」リツコは駅の鏡で化粧をなおすと髪を撫でつけルンルンと新宿に向かった。
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いいなあぁ~(*^。^*)
ほっこりします!
でももうリツコさんそろそろ気付くんじゃ…❤
続きが楽しみです!
こーし様、いつも ありがとうございます‼️
リツコはとんまなのでどうでしょうかね〜‼️